ジルコニアの特徴
1.軽量
ジルコニアは従来の素材と比べてとても軽く、お口への負担が軽減されます。たとえば、ジルコニアと
プレシャルメタルと比べると、密度もフレームの重量も三分の一まで軽減されます。
2.強度
ジルコニアは優れた曲げ強度によって大きな力を拡散させる作用を持っているので、そう簡単に割れたり欠けたりしません。鉄などの金属よりも硬く、世界で一番硬い鉱物である天然ダイヤモンドに次ぐ硬度があります。
3.審美性
ジルコニアは素材そのものの光の透過性に優れているので、天然歯との違いがわかりません。年月が経っても変色せず、天然歯に合わせた色調の再現が可能です。また、従来かぶせ物の支台に金属を使用した場合にあった、金属が見えてしまったり歯茎の色が変わってしまう問題がなくなります。
4.生体親和性
人工関節に使われている臨床実績を持つジルコニアは、人体によくなじみ、無害な成分であるため、生体親和性に優れています。また、非常に軽いので、違和感がありません。金属を一切使用していないため金属アレルギーも起こらず、安定性が高いため、長期的に使い続けられる素材です。
ジルコニア・セラミック
ジルコニアで製作したフレームに陶材を築盛します
単冠からロングスパンブリッジと幅広い症例に ご使用いただけます。又、シェードに関してはレーム自体にビタシェード全色を浸透着色後に陶材を築盛しますので細かなシェードの再現が可能です。
オールジルコニアクラウン
ジルコニアのみで製作したクラウンに着色、ステイニングで仕上げます。
金属の代わりにジルコニアのみで製作した白い被せ物になっております。高強度のジルコニ アにステイニングにて色を付けますのでとても丈夫です大臼歯部に向いており、連結やブ リッジにも対応しております。インレーアンレーの製作も可能ですが1.5ミリ~2ミリの形成が必要になります。VITAシェード全色 にてご指定いただけますが、シェードの再現性ではジルコニア・セラミックやe-maxには劣りますので前歯部には向いておりません
形成について
CAD/CAMの支台歯形成には、維持溝、維持ポストなどのスキャニングの困難な形成や、アンダーカットのある形成は向きませんので、平面でアンダーカットのない形成をお願いいたします。
*ロングスパンブリッジ製作の際は、歯列のアーチの大きさ、湾曲,支台の平行性等によりワンピースでは製作出来ない場合がありますにでお手数ですが、お問い合わせください。
CAD/CAMの支台形成のポイント
切端や咬頭頂について
支台歯と修復物の間には無駄なスペースを作らないために、支台歯の切端や咬頭頂は厚みを確保した上で丸く形成する必要があります。
マージン部について
より正確にスキャンできるよう、なめらかに仕上げる必要があります。
CAD/CAMの支台歯に厚みと丸みが必要なのはなぜ?
一般的に支台歯の切端が厚み不足であったり鋭角な場合、CAD/CAM加工時にコーピング支台歯の間に無駄なスペースが生じるからです。
これは一般的なCAD/CAM用身リングバーの直径が1mm程度であるためです。
ジルコニア製作手順のご紹介
この時ジルコニアブロックは半焼成(硬めのチョーク状)です。
その後調整をして陶材を築盛し完成になります。
当社使用のジルコニアご紹介
焼成後、密度: 6.08g/cm3
ビッカースHV 硬度: 1250HV10
曲げ強度: 1100MPa
ジルコニア・ポーセレン | e-max クラウン・インレー | オールジルコニア クラウン・インレー |
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ルコニアフレームの上に陶材を築盛し仕上げます。 | 強化ガラスセラミック(ニケイ酸リチウム)のみで製作ステイニングにて仕上げます。 | ジルコニア単体で製作し、ステイニングにて仕上げます。 | |
適応 | 連結・Br、ロングスパンが可能 (前歯・臼歯) | 基本的には単冠 (前歯・臼歯) | 連結・Brが可能 (臼歯) |
特徴 | 症例によりジルコニアフレームにて咬合をサポート、オールジルコニアとのコンビネーションも可能です。 | 陶材を築盛しませんのでチッピング等の心配がありません。インレー・ラミネート製作可能です。 | 高強度ジルコニアですべて製作しますので破折の心配がありません。より強度が必要なケースに向いております。 |
注意点 | Brの製作の際、平行性の無い支台ですと製作が困難な場合があります。連続したダミーは基本2歯まで対応しております。 | 細い支台・クリアランスの少ないケース・狭窄したインレー窩洞ですと製作が困難な場合があります。 | Brの製作の際、平行性の無い支台ですと製作が困難な場合があります。連続したダミーは基本2歯まで対応しております。 |
強度 | ○ | ○ | ◎ |
シェ|ド | ◎ | ◎ | ○ (ポーセレン同等ではございません) |